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残暑お見舞い強気で申し上げます
謹啓

晩夏の候 立秋とは名のみの近年にない暑さが続きますが、皆様、如何お過ごしでしょうか。

店の中から道行く人を観察しておりますと、ハンカチ片手に日傘を翳す姿が多く見受けられます。

電話が鳴りますと「お暑いですね〜」の一言から始まる日々。

朝刊を広げるまでにもない程の大きな見出しの『炎暑延々』
記事によりますと9月、10月も気温は高く、暑さは続くと・・・。

御来店される方々の額には汗。

少し涼んで頂いてから、ようやく店内を見渡すのが常となっております。

しかし、この猛暑にも関わらず、今年は御来店される人数が増加しております。

よくよく話を伺いますと、皆さん暑さから外出を控え、御自宅で食事をする機会が増えた為、少しでも良い器で食す事に楽しみを見出している御様子。

そして半数の方は、海外からの御来店。
日本文化を学びに留学されている方や、お仕事で日本に訪れ、そのついでに日本を感じられる物を探している方。

よくある土産品とは違う気の利いた日本文化を持ち帰りたいと、商品を選ぶ眼は真剣でございます。

鎌倉と申し上げるよりかは、日本を感じたいと申す方が多く御来店されております。

先日も、海外のお客様からの質問ですが、

「なぜ日本人は前に出ないのですか?」

実際に、身体を前進させる動作とは異なり、自己主張をしない日本人が不思議で、何を考えているのかわからない、と言う意味合いでの質問でした。

良く、この手の質問は職業柄なのか受ける場面に遭遇する事が多いのですが、おそらく、日本の美意識にありますと答えます。

意味が通じる訳もありませんが。

日本語をお話になられる方には、この先も言葉を足して、お話させて頂きますが、これは重要な日本人としての品格に関わる質問だと感じております。

「出過ぎた真似をするな」

と言う言い回しがございますが、まさに、恥を知る日本人の美意識からかと勝手に解釈しており、相手を敬う心が通じた瞬間に、ささやかな感謝が芽生えますが、これを押し付けがましく行うのは考えもの。

相手に気を使わせずに行う事に、受けた側は感動する。

ま〜、大半は、気付く事もなく、折角の好意に対して素通りしているように感じますけれども・・・。

海外の方からの質問に戻りますが、自己主張は日本人もしております。

それを感じる感受性が文化によって異なるのかも知れません。

そのような訳で、御来店頂いた方に、御理解頂けないような返しをするのも失礼極まりないと感じ、海外からのお客様に対しては、極力、物事をハッキリ申し上げるように勤めております。


益々、気の強い店主と仕上がりの気味の夏の日々。

そんな店内に遭遇しましたら、微笑ましく輪に入って来て下さい。

骨董談議に加えて、海外からの目線を感じられます。
海外の方からは、日本は美しいと御言葉を頂戴しております。

九谷を両手で持ち、微笑む西洋人。
鉄瓶を険しげな表情で値切る中国人。
そんな店内では、日本語で押し通す店主。


暑さ厳しい折から、御自愛専一をお祈り申し上げます。
                           敬具


(ユーモアを用いて記載しておりますが、ご気分害されましたら失礼致しました)